ずっと努力してるフリをしている、ポーズだけの人
 
 学問や学術のごく表面的な部分ばかりに憧れを抱いて
 いるから、理想ばかりが高くて現実を見ない。
 真に努力が必要な事からは目を背け、じっと向き合う
 根性も謙虚さもない。
 学業の地道さは、スポーツの辛さや、生活の苦しみとは
 全くの別物だという事も知っていない。



 ♪
  ずっと 
       夢を見て〜 
                安心してた〜♪ 
                           

                        by忌野清志郎





 
 砂粒ほどの情報を得る度に、知ったかぶりの子供の如くいちいち
 披露したがる目出たさは、必要な努力をせず、偽物の自信しか
 もたない人間によくみる虚栄の姿。 
 未だ門外漢であるのに、学問の場で、その学問に敬意も払わず、
 土足で土俵に上って、知識ですらない、単なる聞きかじりの情報の、
 そのまた欠片をひけらかす様な真似をしても相手にされないだけ。
 真に学びの途中というものは静かに含んで吸収しなければならず、
 知れば知るほどに沈黙せざるを得ないものだ。
 
 電話はメール以上に苦痛だった。遠慮がちに断っても通じず、
 何度目かにこちらが折れるパーターンが何度かあった。苦痛の訳は
 彼は‘考える事が大好きなだけのバカ’にありがちな独り善がりだから。
 しかも滑舌が致命的に悪くて口の中でモゴモゴこもる様な発声ゆえ、
 一度で聴き取れない場合が多く、何度も訊き返すのも悪くてこちらが
 検討付けて解釈するというパターン。元々彼の精神には凡そ興味が
 ないから追及することもない。

 決して気立ては悪くないのに、何の裏付けもなく自己評価ばかりが
 異常に高い人間だから、友達が寄り付かないというのも当然。
 自分の感性が鋭いという激しい思い込みも、物知りだという幻想も、
 取柄のない己が仕立て上げた幻の拠りどころに過ぎない。
 誰も口に出さないだけで、内心バカにしている人物に上から目線で
 得意げに講釈されたら敬遠したいに決まってるでしょう。 
 説得力がまるでない人間の稚拙な話を聴かされるだなんて、普通
 ならまっぴらごめんだもの。
 
 正当な場所では一切評価されることなく、全てが自己評価。
 学問に於いてのみならず、口を開けば万事がこの通りの鬱陶しさ。
 せいぜい酔っ払いのお世辞や社交辞令を真に受けて、それにしがみ
 付いて、自分には特別な才能があると夢見たまま生きていくことね。
 大体、今のおまいさん風情に学問の一流だとか二流だとかが解る
 訳もあるまいに?
 そういうことを偉そうに言ってしまえるところに愚かが溢れてるのよ。
 


 しかし6年は長い・・・ここまで進歩のない、ポーズだけの人間を応援
 していたなんて、本当に馬鹿馬鹿しい。
 この数年、幾人かの学生の面倒を任されてきたけれど、どんなに若年
 でも、不出来でも、これほど幼稚で甘い思考の学生は皆無だった。
 同年代より早く社会に出ても、経験が考え方に活かされることがなく、
 実年齢に精神年齢がまるで追い付いてないのも致命傷。
 何より厄介なことに、何て事のない言葉や、ごく単純な会話ですら率直に
 解釈することができないから、まず以て、真意が伝わることがない。
 凡そ額面通りに受け取る事ができない理由は、その自意識過剰にある。
 それは余りにも極度の為、見ていて不憫になるほどだ。
 

 
 正規の受験や地道な学習など一度もした事がない、そしてその自覚も
 ない人間の覚悟とは如何ほどのものか?
 そこにあるのは目標を成し遂げられる筈もない自分に甘い幼稚な思考。
 何事も成し遂げる事のない者に特有の理屈で言い訳めいた話ばかり。
 如何なる環境や境遇であっても、自分の目標や希望を成し遂げられる
 学生はそれとなく判るものだが逆もまた然り。 
 そもそも必要な事をやるとかやらないの前に、まず何をなすべきかも
 判っておらず、いい歳をしてまるで思春期の様にいつまでもビジョンすら
 定まらないというお粗末さ。 
 
 
 院は今までとは違うよ。 尤も、そもそも入学できれば、の話だけれど。
 極度に年齢を気にしているクセして直ぐに入学したい訳じゃないだとか、
 奨学金制度を利用したくないだとか、要するに学問がどうのこうの以前に
 元々物事を考える能力に乏しく、蒙昧を補う為に地に付ける足もない訳だ。
 人生は流転すると言うけれど、本当にその通りだと思う。
 生まれついた環境や境遇の負の連鎖を自らの力で打破する事の困難、
 それは渇望や怒りといった鬱憤だけでは容易に変える事はできない。

  
 また次の"話を聴いてくれる人"を持ち前の人懐っこさで探したらいい.。
 相手が生理的に受け付けなくなるまで女々しいダメっぷりを見せつけて。
 賭けてもいいが彼は一生、自分に言い訳しながら頭の中で理想に
 逃避して終わるだろう。 まさしく、清志郎の歌の通りに。

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